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国際交流と国際共同研究 分子研リポート2002 | 分子科学研究所

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Academic year: 2018

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(1)

分子科学研究所の概要 55

2-11-1 国際交流

分子科学研究所には1ヶ月以上滞在して共同研究を実施する長期滞在者と研究会や見学・視察等で来所される短期 滞在者を合わせて,毎年100名以上の外国人研究者が訪れている。前者には文部科学省外国人研究員(客員分,教授2 名・助教授2名),文部科学省外国人研究員(C OE 分,毎年5名程度),日本学術振興会招へい外国人研究者及び特別 協力研究員(私費や委任経理金等により共同研究実施のために来訪する研究者)等がある。短期訪問者とは岡崎コン ファレンスを始めとして次項で述べる様な色々な国際共同研究事業に基づく研究会への参加者及び短時日の見学来訪 者である。

以下に今迄の来訪者の過去10年間のデータを種類別及び国別に示す(年度を越えて滞在している人は二重に数えら れている)。

表1 外国人研究者数の推移(過去10年間) 者 在 滞 期

長 短期滞在者

度 年

人 国 外 省 学 科 部 文

員 究 研

招 会 興 振 術 学 本 日

者 究 研 人 国 外 い へ

員 究 研 力 協 別

特 研究会 訪問者 合 計 2

9 17    17    56    112   47   249  3

9 16    14    46    78   29   183  4

9 15    12    47    86   17   177  5

9 16    19    23    83   30   171  6

9 18    22    20    55   65   180  7

9 17    17    20    99   19   172  8

9 18    21    11    84   33   167  9

9 16    16    16    92   53   193  0

0 13    9    12    43   23   100  1

0 16    14    10    69   68   177  計

合 162    161    261    801   384   1,769 

表2 外国人研究者数の国別内訳の推移(過去10年間) 度

年 アメリカ イギリス ドイツ フランス 韓国 中国 ロシア その他 合計 2

9 48  28  6  6  49  45  20  47  249  3

9 39  16  16  3  26  17  24  42  183  4

9 40  16  15  5  24  20  23  34  177  5

9 34  14  17  9  17  8  9  63  171  6

9 37  10  13  13  25  14  11  57  180  7

9 41  16  7  7  12  21  15  53  172  8

9 30  17  13  10  12  12  20  53  167  9

9 53  16  20  8  15  13  15  53  193  0

0 26  8  8  7  13  10  7  21  100  1

0 45  14  20  8  23  13  8  46  177  計

合 393  155  135  76  216  173  152  469  1,769 

2-11 国際交流と国際共同研究

(2)

56 分子科学研究所の概要

2-11-2 国際共同研究

2002年現在実施している国際共同研究事業を以下に説明する。

(1) 日韓共同研究

分子科学研究所と韓国高等科学技術院(K A IS T )の協力で,1984年以来,日韓合同シンポジウムと韓国研究者の分 子科学研究所への受け入れの二事業が行われている。

合同シンポジウムは,1984年5月に分子科学研究所において第1回シンポジウムを開催して以来,2年毎に日韓交 互で実施しており,2001年1月に分子科学研究所で開いた第9回シンポジウム「気相,凝縮相および生体系の光化学 過程: 実験と理論の協力的展開」に引き続き,第10回シンポジウム「理論化学と計算化学: 分子の構造,性質,設計」が 2003年1月12日−15日に韓国の Pohang 大学で開催され,盛況の内に終了した。次回の第11回シンポジウムは2005年

年度中に分子科学研究所で開催する予定である。

なお,1991年度から毎年3名の韓国研究者を4ヶ月ずつ招へいしており,2002度も3名の招へいを実施した。

(2) 日中共同研究

日中共同研究は,1973年以来相互の研究交流を経て,1977年の分子科学研究所と中国科学院科学研究所の間での研 究者交流で具体的に始まった。両研究所間の協議に基づき,共同研究分野として,(1)有機固体化学,(2)化学反 応動力学,(3)レーザー化学,(4)量子化学をとりあげ,合同シンポジウムと研究者交流を実施している。特に有 機固体化学では1983年に第1回の合同シンポジウム(北京)以来3年ごとに合同シンポジウムを開催してきた。19 95年10月の第5回日中シンポジウム(杭州)では日本から20名が参加し,引き続いて1998年10月22日−25日に第6

回の合同シンポジウムを岡崎コンファレンスセンターで開催した。中国からは若手研究者10名をふくむ34名が,日本 からは80名が参加し,盛況のうちに終了した。第7回は2001年11月19日−23日に広州の華南理工大学で開催され,日 本からは井口洋夫教授や白川英樹教授をふくむ26名が参加し,中国からは90名が参加した。第8回は2004年に日本側 で開催する予定である。

(3) 日本・チェコ共同研究

1995年度から開始されたプログラムで,チェコ科学アカデミー物理化学研究所(ヘイロフスキー研究所),同高分子 科学研究所,カレル大学,プラハ工科大学などとの共同研究を促進させる事を目的としている。初年度は文部省科研 費(海外学術研究)の支援により,分子研・所長はじめ6人がプラハを訪問し,共同研究の推進について討論を行っ た。また,チェコの若手研究者1人が約3ヶ月間分子研において共同研究を行なった。1996年度は2人をプラハに派 遣し,4人を受け入れて共同研究を実施した。1997年度からは日本学術振興会の2国間共同研究として,日本側は北 川禎三が代表となり申請,受理された。1997年度は2人を派遣し,6人を受け入れた。1998年度は4人を派遣し,6 人を受け入れた。1999年6月にはプラハのアカデミーハウスで3日間の合同セミナーを実施し,分子研・所長をはじ め,分子研から5人,所外から3人が参加した。これ以外に1999年には2人を派遣し,1人を受け入れた。1999年8 月から2001年3月まで中村宏樹が日本側代表者となり,延べ8人を派遣し,9人を受け入れた。2001年3月には岡崎 コンファレンスセンターにおいて合同セミナーを開催し,チェコからは若手研究者を含む8名が参加し,日本からは 13名(所内5名,所外8名)が参加した。現在,チェコと日本との間で包括的な協力関係が折衝中である。個別には

共同研究が展開されており,各自の科研費等を使用して人物の交流が行われている。

(3)

分子科学研究所の概要 57

2-11-3 多国間国際共同研究の推進

分子科学研究所は設立当初から分子科学分野における日本の代表機関として多くの国際共同研究を推進してきた。今 までに日英,日米「光合成による太陽エネルギー転換」,日韓,日中,日・イスラエル,日・チェコ,日米(ロチェス ター大学),日・インド(学術振興会)等の共同研究を実施してきている。日本全体の分子科学分野の世話役として研 究者の交流や合同討論会の開催等で多くの成果を挙げることができたのではないかと思う。上述の中のいくつかは前 節で述べられている通り,現在も活発に推進されている。しかし,これらの共同研究はすべて二国間共同研究であり, 分子科学研究所及び研究そのものの一層の国際化に十分対処できなくなってきている。分子研では既に,平成6年実 施の将来計画検討において国籍を限らない多国間にまたがる国際共同研究を推進できる様にすべきであると提言し概 算要求を行っている(分子研リポート’ 94∼2001参照)。

残念ながらこの計画は未だ認められるに至っていない。ここで繰り返し,その重要性を説いておきたい。先ず第一 点は,言うまでもない事であるが,国際共同研究の多国籍化が一層進んでいるということである。国籍を越えた科学 者の流れは今や日常茶飯事であり,研究グループの多国籍化は常識となってきている。外国国籍の大学院学生や博士 研究員が多くいるのはもはやアメリカだけではない。こういう状況の下では国籍を限った二国間共同研究が有効に働 かないのは明らかである。第二点は,共同研究において“ 日本の分子科学研究所” かつ世界の拠点としてその国際性 及び主導性を自ら発揮できる体制を構築していかなくてはならないということである。分子研には既に,色々な形で 外国人研究員が常時多数滞在して研究に従事しているが,実際にはそれに倍した所内及び国外からの共同研究及び協 力研究実施の希望が殺到している。また,分子研には分子科学専用の極端紫外光実験施設や電子計算機センター(平 成12年度から計算科学研究センターという岡機構共通施設になっている)等世界に類のない大型研究施設があり,今 年度からは分子スケールナノサイエンスセンターが発足した。これらを有効に活用した国際共同研究,特にアジアの 基礎科学を支援するための共同研究をもっと推進していかなくてはならない。これこそ,先進国として立派な発展を 成し遂げた日本の世界,特にアジアに対する責務であり,それとともに日本自身のさらなる発展に貢献する道である。 最後に,研究というものの本質に根差す計画性・偶然性・セレンディピティ(発見・発案能力)を支え,具体的課題 毎に2∼3年の計画性を持ちうると同時に柔軟に臨機応変に対応出来る体制が必要である。

以上の考えの基に,我々は,「光分子科学」,「化学反応ダイナミクス」,「分子素子」,「分子凝縮系物性」,「エネルギー・ 物質変換」といった分子科学分野全域にわたる国際共同研究推進計画を概算要求し推進しようとしている。基礎学術 科学の発展のために,柔軟かつ果敢に推進していくことの出来る体制が強く望まれる。

2-11-4 岡崎レクチャー

F irst A sian Meeting of B ioinorganic C hemistry

日時 平成15年3月6日∼10日/場所 岡崎コンファレンスセンター

本会は「総研大・岡崎レクチャー」を兼ね,School-cum-Symposium として開催された。登録者は198人(内外国人70 人)であった。S chool では1人1時間の講義が9件あり,講師はアメリカ,ヨーロッパ,日本から選ばれた。S ymposium には23件の招待講演があり,演者はアジアから選ばれた。院生や若手研究者はポスター発表をした。76件のポスター 発表があり,毎日1.5時間をポスター討論にあてたので,西欧の有名な先生とアジアの若手の交わりが十分できた。ア ジアの参加国は台湾,香港,中国,韓国,インド,タイ,フィリピン,シンガポール,バングラディシュ,オースト ラリア,日本であった。西欧からは,イタリア,オランダ,イギリス,アメリカ,ラトビアから参加者があった。

参照

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